クロネコメモワール〜あの日見た景色〜

9月 28, 2023

この記事を書いた人 staffitoricot

１５年ほど前のことですが、吉祥寺の中町通りを歩いていると
窓越しに色とりどりの糸のコーンが！
吸い寄せられるように入ったお店は、さをり織りという手織りの教室でした。
カラフルな糸に囲まれて、思うままに自由に糸を織り上げる、
なんとも気持ちの良い癒しの空間でした。
とても楽しく１年ほど通いましたが、妊娠５ヶ月の切迫早産で突然入院となり休会しました。

ひと月後、1200gと小さいながらも無事娘は産まれたのですが、
NICUに半年、小学校に上がるまで入院は度々で、
結局、手織り教室は再開できずに今に至ります。

自宅でも病院でも、いつでもどこでも出来る編み物。
娘は、自宅でも酸素吸入が必要で外出もままならず、
看病の合間、久しぶりに竹針を手に取ってみたのです。
心が、救われました。

時を経て、
またもやカラフルなコーン達に引き寄せられまして、
こうしてITORICOTにたどり着いております～☺️嬉しいなあ
（小さかった娘も、エレキギターを弾きまくる中３生！）

と、前置きが長くなりました。すみません！

大好評のクロネコソックヤーン！
おかげさまで大人気で、毎日ドンドン巻いております。

巻きながら、ふと、さをり織りの先生の言葉を思い出しましたよ。

　「黒は、どんな色でも引き立てることのできる懐の深い色」

初めて手織りを体験した時、すでに黒の経糸が組まれていました。
ええー、黒？とちょっぴり残念に思ったのですが、

「横糸は、思いのまま直感で、好きな色を何色でも、どうやって使ってもいいですよ。
黒がちゃんとまとめてくれますよ」と。

どんな色にも合うものは、それまでてっきり白だと思っていました。
ところが、個性豊かな色達を、仲良くひとまとまりにさせてくれるのは、
意外や意外、黒、なんだそうです。

マッキーナで、クロネコを巻きながら、あの時の先生の言葉を思い出しながら、
黒色の偉大さを日々再認識しています。